① | MODEキー,'1'と連続して押すことで,BASICモードになる。なお,液晶画面の下に,MODEボタンと数字キーとの組み合わせと入るモードの表がある。 |
② | BASICモードで,SHIFTキー(赤い'S'のキー),数字キーと連続して押すと,押した数字のプログラム番号が選択されて,編集・実行対象となる。 |
③ | CALモードで,SHIFTキー(赤い'S'のキー),数字キーと連続して押すと,押した数字のプログラム番号にプログラムがあれば,そのプログラムを実行する。 |
ここでは,BASICの基本的知識は省略する。FX-870P/VX-4のBASICの特徴は以下の通り。
[行番号] | コマンド(命令) オペランド [ : コマンド(命令) オペランド;[ : ・・・]]] |
単変数 | 配列変数 | ||
---|---|---|---|
データ型 | 数値 | 数値変数 | 配列数値変数 |
文字(列) | 文字変数 | 配列文字変数 | |
① | 先頭から予約語を含まないこと。逆に予約語は,空白のような区切り文字を省略可能という省メモリな仕様である。 |
② | 先頭が,英大文字('A'-'Z'),英小文字('a'-'z'),カナ(ASCIIコード:&HA6-&HDF)のいずれかである文字列であること。 |
③ | 先頭以外は,英大文字,英小文字,カナ,数字('0'-'9')で構成されること。 |
④ | 文字列の長さは,255文字以内であること。 |
① | 配列は,最初にDIM 文で宣言する。 |
② | 配列の添え字は0以上の整数で,小数部は切り捨てられる。 |
③ | 配列の次元は,内部スタックの許す範囲とCASIOのマニュアルに書かれているが,実際にはワークエリアでの表現上,255次元が最大である。(注2) |
④ | 添え字の最大値は,記憶容量の許す範囲。 |
① | 変数・配列は,全てのプログラム(P0-P9)に対して共通に使われる。 |
② | 変数は,初めて使用したときにその場所が確保される。 |
③ | DIM 文で配列宣言をしないと,配列変数は使えない。 |
④ | 文字変数は, CLEAR文で指定した文字データ領域に格納される。 |
⑤ | 英大文字と英小文字は違う文字として認識される。例えばAとaは別変数である。 |
⑥ | 同じ変数名の数値変数,文字変数,配列数値変数,配列文字変数が同時に存在することが可能。 例えば,A, A$を使いながら,DIM A(10), A$(10)を実行して使用することが可能。 |
データの型 | 動作 | 使用例 | 結果 | |||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
数値の大小を比較する。 | PRINT 123>45 | -1(真) | PRINT 123<45 | 0(偽) | 先頭から順に文字コードの大きさを比較する。 |
PRINT "ABC"<"ABD" | -1(真) | PRINT "DEF"<"ABC" | 0(偽) | 文字列が先頭から同じで,一方が他方に含まれるとき,文字列が短い方を小とする。 | PRINT "ABC">"ABCD" | 0(偽) | |
数値変数: | (変数名の長さ + 12)バイトがワークエリアから確保される。 | |
文字変数: | (変数名の長さ + 4)バイトがワークエリアから,また(文字列の長さ + 1)バイトが文字領域から確保される。 | |
配列数値変数: | ((変数名の長さ+4)+(配列の大きさ*8)+次元*2+1)バイトがワークエリアから確保される。 | |
配列文字変数: | (変数名の長さ + 4)バイトがワークエリアから,((配列の大きさ)+次元*2+1)バイトが文字領域から確保される。 また,文字列が代入されたとき,その文字列の長さだけ文字領域を使用する。 | |
コマンド名 | 書式 | 機能 | 使用例 |
---|---|---|---|
LIST LLIST |
{ LIST, LLIST } {
|
プログラムの内容の全部または一部を画面に表示する。LISTをLLISTとすると、画面への出力からプリンタへの出力になる。 |
|
RENUM | RENUM [新行番号] [ , [旧行番号] [ , 増分]] | 行番号を一定間隔で付け直す。新行番号, 旧行番号, 増分のデフォルト値は,それぞれ10, 行番号先頭, 10。 |
|
NEW | NEW [ALL] | 現在指定しているプログラム・エリアのプログラムを消去する。ALL指定で,全てのプログラム・エリアのプログラムを消去する。 |
|
※ PASS |
PASS "パスワード" | 全プログラムエリアおよび全ファイルエリアに対する,設定または解除を行う。 |
|
RUN | RUN [行番号] | プログラムを先頭行または指定行から実行する。 |
|
SAVE | SAVE[ALL]"ファイルディスクリプタ"[ ,A] | ファイルディスクリプタで指定したファイルにプログラムを出力する。 対象プログラムは,現在指定しているプログラムエリアのプログラム,または,ALL指定によって,全プログラムエリアのプログラムとなる。 しかし,ALL指定の出力先はカセットテープに限定される。「,A」を付けたときは,アスキー出力で出力する。 ALL指定は,FX-890P,Z-1のBASICにはない。 |
|
LOAD | LOAD[ALL]"ファイルディスクリプタ"[ , A] | ファイルディスクリプタで指定したファイルのプログラムを読み込む。 読み込み先は,現在指定しているプログラムエリア,または,ALL指定によって,全プログラムエリアとなる。 しかし,ALL指定はカセットテープからのLOADに限定される。「,A」を付けたときは,アスキー形式のプログラムを読み込む。 ALL指定は,FX-890P,Z-1のBASICにはない。 |
|
MERGE | MERGE"ファイルディスクリプタ" | 現在指定しているプログラムエリアに,ファイルディスクリプタで指定したファイルのプログラムを混合する。 |
|
VERIFY | VERIFY"ファイルディスクリプタ" | カセットファイルに記録されているファイルをチェックする。 FX-890P, Z-1では,このコマンドは削除された。 |
|
EDIT | EDIT {
|
現在指定しているプログラム・エリアのプログラムを表示し,編集モードに入る。 |
|
DELETE | DELETE [開始行番号] [ - [終了行番号]] | プログラムの一部を行番号単位で削除する。なお,引数なしではSN Errorとなる。 |
|
※ SYSTEM |
SYSTEM [ * ] |
引数なしで,プリンタ(PR)のON/OFF設定,トレースモード(TR)のON/OFF設定,CLEAR文の設定,テキストエリアのフリー容量(FREE),
変数領域(V)のフリーエリア容量,文字領域のフリー容量($)を表示する。 隠しコマンドとして,引数"*"でテストモードに入る(文献(1))。 |
|
※ CONT |
CONT |
STOP文またはSTOPキーで停止させたプログラムの実行を再開させる。 |
|
※ LIST# |
LIST# |
データバンクエリア「F0」に書き込まれているテキストデータを全て表示する。LISTをLLISTとすると、画面への出力からプリンタへの出力になる。 |
|
※ SAVE# |
SAVE#"ファイルディスクリプタ" |
データバンクエリア「F0」に書き込まれているメモデータをファイルディスクリプタで指定したファイルに出力する。 |
|
※ LOAD# |
LOAD#"ファイルディスクリプタ" |
データバンクエリア「F0」に、ファイルディスクリプタで指定したファイルの内容を読み込む。 |
|
※ MERGE# |
MERGE#"ファイルディスクリプタ" |
データバンクエリア「F0」のメモデータに,ファイルディスクリプタで指定したファイルの内容を追加する。 |
|
※ NEW# |
NEW# |
データバンクエリア「F0」に書き込まれているメモデータを全て消去する。 |
|
コマンド名 | 書式 | 機能 | 使用例 |
---|---|---|---|
ANGLE | ANGLE 数式 | 角度単位の指定。 |
|
BEEP | BEEP { [ 0 ] | 1 } | ブザーを鳴らす。 |
|
CLEAR | CLEAR [変数領域サイズ] [,ワーク領域サイズ] | 全ての変数をクリアし、引数に従ってメモリーの領域を確保する。
ワーク領域とは,機械語を除く,I/Oバッファ,文字演算ワーク,FORスタック, GOSUBスタック,数値データ,変数テーブル,文字変数データに用いるBASICの全ワークエリア(PB-1000では,機械語も含む)で,
変数領域はそのうち最後の文字変数(配列文字変数も含む)のデータ格納領域を指す。したがって,変数領域サイズ < ワーク領域サイズ でなければならず,変数領域以外にある程度の領域を確保する必要がある。 デフォルトの変数領域,ワーク領域のサイズは,VX-4(RAM:8KB)およびそれにRP-8増設時(RAM:16KB)の場合, 512,1536で,それ以外は1024,8192である。 現在のワーク領域,変数領域のサイズ,空き容量は,SYSTEMコマンド,内蔵関数FREによって知ることができる。 |
|
DIM | DIM 配列名(添字最大値 [ , 添字最大値 ・・・ ] ) | 配列変数の宣言。ただし、添字は0から。 |
|
ERASE | ERASE 配列名[,配列名] | 指定した配列変数を変数名単位で消去する。 |
|
END | END | プログラムを終了させる。ただし,プログラムにEND文がなくても,プログラムの最後に到達すると,プログラムは終了する。 | |
DATA | DATA データ1 [ , データ2 ・・・ ] | READ文で読むデータをプログラム中に埋め込むために使う。 |
|
READ | READ 変数1 [ , 変数2 ・・・ ] | DATA文で用意されたデータを変数に格納する。 |
|
RESTORE | RESTORE [行番号] | READ文で読むDATA文の開始行を指定。 |
|
FOR ~ TO ~ STEP ・・・ NEXT |
FOR 変数=初期値 TO 終値 [STEP 増分値] ・・・ NEXT [変数](数式) |
FOR文とNEXT文の処理を、変数を初期値から初めて、増分値(STEP以下がないときは1)を加えながら終値を超えないまで繰り返す。 |
|
GOTO | GOTO {
|
指定された分岐先行番号、またはプログラムエリアの先頭行へ無条件でジャンプする。 |
|
GOSUB | GOSUB {
|
指定された分岐先行番号、またはプログラムエリアの先頭行から始まるサブルーチンを呼び出す。プログラムエリアが変わっても、変数定義とその値は引き継がれる。 |
|
RETURN | RETURN [ {
|
サブルーチンから指定された分岐先行番号、プログラムエリア番号の先頭行へ復帰する。戻り先は省略されたときは、GOSUB文等でサブルーチンを呼んだ文の次の文へ復帰。 ※プログラムを見やすくするには、戻り先は指定しないほうが良い。 |
|
IF ~{
|
IF 条件文 {
|
条件文が真のとき、THEN以下の文を実行するか、GOTO文で指定された先へジャンプする。 また、条件式が偽で、かつ、ELSE以下の文があると、ELSE以下の文の実行または飛び先へジャンプする。 |
|
INPUT | INPUT ["メッセージ文1" { ; | , } ] 変数1 [ [ , "メッセージ文2" { ; | , } ] 変数2 ・・・ ] | 指定した変数に、キーボードからデータを入力。変数の前にメッセージ文を引数として与えると、そのメッセージ文を表示してから、データ入力できるようになる。また、メッセージ文の後のカンマが";"のときはメッセージ文に"?"を付与し、","のときは何も付与しないで、入力動作に入る。 |
|
LET | LET 変数= { 代入値 | 式 } | 左辺の変数に右辺の代入値または式の計算結果を代入する。代入文は、LET自体を省略可能。 |
|
ON ~ GOTO | ON 数式 GOTO {
|
ON以下の数式の値に対応したジャンプ先にジャンプさせる。分岐先は,先頭から数式が1,2,3,・・・の場合の分岐先が指定されている。分岐先が定義されていない時はジャンプせず、この命令の直後のコマンドを実行。 |
|
ON ~ GOSUB | ON 数式 GOSUB {
|
ON以下の数式の値に対応したサブルーチンを呼び出す。サブルーチンは,先頭から数式が1,2,3,・・・の場合のものが指定されている。サブルーチンが定義されていない時は何も呼び出さず、この命令の直後のコマンドを実行。 |
|
PRINT LPRINT |
[ PRINT | LPRINT ] [ {
|
数式、文字列、変数の値などの出力要素を表示する。PRINTをLPRINTとすると、出力が画面からプリンタに変更される。 |
|
PRINT USING | PRINT USING "書式指定";出力要素 | 書式指定にしたがって出力要素を表示。なお、USING以下はLPRINT, PRINT#にも適用可能。 |
|
REM | { REM | ' } 注釈文 | 注釈(コメント)を表し、何も実行しない。アポストロフィー"'" は、REMの省略形。 |
|
SET | SET {
|
数値データの出力形式を指定。F指定は小数点以下の桁数、E指定は有効桁数を指定し、Nは指定を解除。 |
|
STOP | STOP | プログラムの実行を一時停止させる。マニュアルコマンドのCONTで中断したところからプログラムが再開する。 | |
READ# | READ# 変数1 [ , 変数2 ・・・] | データバンクエリアに書き込まれているメモデータを変数に読み込む。デフォルトのデータバンクエリアは「F0」だが、RESTORE#文で変更可能。 |
|
WRITE# | WRITE# [ データ1 ] [ , データ2 ・・・] | データバンクエリアのデータの削除または書き換えを行う。各データ出力後は改行が出力される。デフォルトのデータバンクエリアは「F0」だが、RESTORE#文で変更可能。 ※マニュアルコマンドとして実行しようとすると、FC errorとなる。 WRITE#文がプログラムで実行されると、データバンクエリアはクリアされるが、後に続くWRITE#文ではクリアされず、追加書き込みとなる。 |
|
RESTORE# | RESTORE# [ ("ファイルエリア名") ] [ "検索文字列" ] [ , { 0 | 1 } [ , GOTO {
|
READ#、WRITE#のファイルエリアを切り替える。また、指定ファイルエリア内の"検索文字列"を検索して、READ#文で最初に読むデータが検索文字列から開始するように変更する。 第3引数の0または1は、データ読み込み開始位置の指定で、0は何も指定しない時と同じで検索文字列を先頭に含むデータを読み開始位置とする。1のときは、検索文字列を検索しその文字を含む行先頭からREAD#で読み込むようにする。 "検索文字列"が見つからなかったとき、GOTOオプションがあれば指定された飛び先にジャンプする。また、GOTOオプションがなければ、DA errorが発生する。 |
|
CLOSE | CLOSE | 現在使用しているファイルを閉じて、I/Oバッファの使用を終了する。 | |
CLS | CLS | ディスプレイ画面を消去(クリアー)。 | |
DEFSEG | DEFSEG=セグメント値 | PEEK関数、POKE文(たぶん、MODE110文)を実行するときのベースアドレスを設定する。 |
|
LOCATE | LOCATE X座標, Y座標 | 仮想スクリーン上の指定された位置にカーソルを移動。 |
|
DEFCHR$ | DEFCHR$(コード)="文字形" | 指定されたコードを文字形に従って表示パターンを設定する。指定可能なコードは&HFC(252)~&HFF(255)の4個。文字形は12文字の16進コードであり、先頭から2文字ずつを左から右へ割り当てて行く。 |
|
POKE | POKE アドレス,データ | 数式で指定されたアドレスにデータを書き込む。実際のアドレスは、DEFSEG文で指定されたベースアドレスにPEEK文の引数のアドレスを加えたもの。 |
|
TRON | TRON | BASICプログラムをトレースモードに設定する。 | |
TROFF | TROFF | BASICプログラムをトレースモードから解除する。 | |
VARLIST | VARLIST | 現時点で存在する全ての変数名、配列名を表示する。 | |
INPUT# | INPUT#ファイル番号, 変数名1 [ , 変数2 ・・・ ] | OPEN文で宣言されたファイル番号のシーケンシャルファイルからデータを読み込む。 |
|
LINE INPUT# | LINE INPUT#ファイル番号, 文字変数名1 | OPEN文で宣言されたファイル番号のシーケンシャルファイルから1行分の文字列データを読み込む。 |
|
ON ERROR GOTO | ON ERROR GOTO 分岐先行番号 | エラー発生時の分岐先を指定する。 | |
OPEN | OPEN "ファイルディスクリプタ" [ FOR { INPUT | OUTPUT | APPEND } AS [ # ]ファイル番号] | ファイルをオープンする。INPUT,OUTPUT,APPENDは、それぞれ入力、出力、追加書き込みモードの指定となる。 |
|
PRINT# | PRINT#ファイル番号, [ {
|
OPEN文で宣言されたファイル番号のシーケンシャルファイルへ、数式、文字列、変数の値などの出力要素を出力する。 |
|
RESUME | RESUME [ { NEXT | 戻り行番号 } ] | エラー処理ルーチンから復帰する。NEXTまたは戻り先を省略すると、エラーの発生した文へ戻る。 |
|
FORMAT | FORMAT | フロッピーディスクをフォーマットする。 FX-890,Z-1のようにフロッピー容量を指定する,/6, /9, /Mオプションはない。 |
|
FILES | FILES [ "ファイルディスクリプタ" ] | フロッピーディスク内のファイルディスクリプタで指定されたファイル名、属性、使用容量などを表示する。ファイルディスクリタには、*,?のワイルドカードが使用可能。 |
|
KILL | KILL "ファイルディスクリプタ" | フロッピーディスク内のファイルディスクリプタで指定されたファイルを消去する。ファイルディスクリタには、*,?のワイルドカードが使用可能。 |
|
NAME | NAME "旧ファイルディスクリプタ" AS "新ファイルディスクリプタ" | フロッピーディスク内の旧ファイルディスクリプタで指定されたファイルを新ファイルディスクリプタのファイル名に変更する。 |
|
CHAIN | CHAIN "ファイルディスクリプタ" | 現在のプログラムエリアにファイルディスクリプタで指定されたプログラムを読み込み実行する。 |
|
STAT | STAT Xデータ [ , Yデータ ] [ ; 度数 ] | 統計データを入力する。 |
|
STAT CLEAR | STAT CLEAR | 統計処理機能をクリアー(初期化)する。 | |
MODE | MODE 数式 | CASIOのマニュアルにはない隠し命令。引数,文法は,使用例を参照のこと。引数が範囲外だと,"BS error"となる。 |
|
内部関数は、返す値によって以下のように分類される。
コマンド名 | 関数タイプ | 書式 | 機能 |
---|---|---|---|
SIN | 数値関数 | SIN(数式) | 正弦関数 SIN。|数式|<1440°(8π rad, 1600 grad) |
COS | 数値関数 | COS(数式) | 余弦関数 COS。|数式|<1440°(8π rad, 1600 grad) |
TAN | 数値関数 | TAN(数式) | 正接関数 TAN。|数式|<1440°(8π rad, 1600 grad)。ただし、引数が90°の奇数倍で、関数が∞で発散するとき、MA errorが発生する。 |
ASN | 数値関数 | ASN(数式) | 逆正弦 SIN-1、ARCSIN。|数式|<=1 で、-90°<= ASN <= 90° |
ACS | 数値関数 | ACS(数式) | 逆余弦関数 COS-1、ARCCOS。|数式|<=1 で、0°<= ACS <= 180° |
ATN | 数値関数 | ATN(数式) | 逆正接関数 TAN-1、ARCTAN。|数式|<1 で、-90°< ACS < 90° |
HYP SIN | 数値関数 | HYPSIN(数式) または HYP SIN(数式) | 双曲線正弦関数 SINH。|数式|<=230.2585092 |
HYP COS | 数値関数 | HYPCOS(数式) または HYP COS(数式) | 双曲線余弦関数 COSH。|数式|<=230.2585092 |
HYP TAN | 数値関数 | HYPTAN(数式) または HYP TAN(数式) | 双曲線正接関数 TANH。|数式| < 1E100 |
HYP ASN | 数値関数 | HYPASN(数式) または HYP ASN(数式) | 逆双曲線正弦関数 SINH-1。|数式| < 5E99 |
HYP ACS | 数値関数 | HYPACS(数式) または HYP ACS(数式) | 逆双曲線余弦関数 COSH-1。|数式| < 5E99 |
HYP ATN | 数値関数 | HYPATN(数式) または HYP ATN(数式) | 逆双曲線正接関数 TANH-1。|数式| < 1 |
SQR | 数値関数 | SQR(数式) | 平方根 √。数式>=0 |
CUR | 数値関数 | CUR(数式) | 立方根 3√。|数式|<1E99 |
^ | 数値関数 | x ^y | べき乗。;x ,y は数式で、x <0のとき、y は整数でならなければならない。 |
EXP | 数値関数 | EXP(数式) | 底が自然定数e (2.718281828…)である指数関数。-1E100 < 数式 <= 230.2585092 |
LOG | 数値関数 | LOG(数式) | 底が10の対数、常用対数。数式 > 0 |
LN | 数値関数 | LOG(数式) | 底がe の対数、自然対数。数式 > 0 |
ABS | 数値関数 | ABS(数式) | |数式|。数式の絶対値を与える。 |
INT | 数値関数 | INT(数式) | 整数化関数。数式の値を超えない最大の整数を与える。 |
FRAC | 数値関数 | FRAC(数式) | 数式の小数部を与える。 |
FIX | 数値関数 | FIX(数式) | 数式の整数部を与える。 |
SGN | 数値関数 | SGN(数式) | 数式の符号を与える。 数式>0のとき、1を返す。 数式=0のとき、0を返す。 数式<0のとき、-1を返す。 |
ROUND( | 数値関数 | ROUND(数式,桁) | 数式を指定桁で四捨五入した値(丸め)を与える。|桁|<100で、10^指定桁を四捨五入する。 例えば、ROUND(1234.56, -2)=1234.6 |
RAN# | 数値関数 | RAN# | 小数点以下10桁以内の乱数を与える。0<=RAN#<=0.999,999,999,9 |
π | 数値関数 | PI | 円周率の概数を与える。πの値は内部で3.1415926536をとる。 |
DEG( | 数値関数 | DEG(度 [ , 分 [ , 秒 ]] ) | 60進数を10進数に変換する。DEG(a,b,c)=a+b/60+c/3600 |DEG(a,b,c)|<10^100 |
REC( | 数値関数 | REC(r , θ ) ここで、r ,θ は数式 |
半径r , 偏角θ で与えられる2次元極座標表現を直交座標(x , y )に変換する。 関数値としては、x座標x を返し、変数Xにx 、変数Yにy が格納される。 ただし、0<=r <10^100, |θ |<1440°(8π rad, 1600 grad) |
POL( | 数値関数 | POL(x , y ) ここで、x ,y は数式 |
x座標x , y座標y で与えられる2次元直交座標表現を極座標(r , θ )に変換する。 関数値としては、半径r を返し、変数Xに半径r 、変数Yに偏角θ が格納される。 ただし、|x |<10^100, |y |<10^100, |x |+|y |>0 で、-180°<θ <=180° |
FACT | 数値関数 | FACT(数式) | 数式の階乗、n !を与える。ただし、0<=数式<=69で、整数。 |
NPR( | 数値関数 | NPR(n , r ) | 異なるn 個からr 個を選ぶ順列を返す。NPR(n , r )=n Pr =n !/r !. ただし、0<r <=n <10^100で、n , r ともに正の整数。 |
NCR( | 数値関数 | NCR(n , r ) | 異なるn 個からr 個を選ぶ組み合わせを返す。NPR(n , r )=n Cr =n !/(r ! (n -r )!). ただし、0<r <=n <10^100で、n , r ともに正の整数。 |
FRE | 数値関数 | FRE(引数) | 引数にしたがって、メモリー領域の大きさを与える。1<=引数<=5で、
1: プログラム/メモデータ領域全体の未使用メモリーの大きさ, 2: ワーク領域全体の大きさ, 3: 文字領域全体の大きさ, 4: ワーク領域中の未使用メモリーの大きさ, 5: 文字領域フリー中の未使用メモリーの大きさ |
DEGR | 数値関数 | DEGR(60進数) | ab.cdefgh・・・ で表される数値のab を度,cd を分,ef.gh・・・ を秒と見立てた60進数を10進数に変換する。 DEG(ab , cd , ef.gh・・・ )に等しい。 |
DMS | 数値関数 | DMS(数式) | 10進数から60進数への変換を行うところの、DEGRの逆関数。10進数をab.cdefgh・・・ で表される数値でab を度,cd を分,ef.gh・・・ を秒とした値に変換する。 |
CNT | 数値関数 | CNT | 統計処理したデータの個数を与える。 |
SUMX SUMY SUMX2 SUMY2 SUMXY |
数値関数 | SUMX SUMY SUMX2 SUMY2 SUMXY |
Xデータの総和を与える。 Yデータの総和を与える。 Xデータの2乗和を与える。 Yデータの2乗和を与える。 XデータとYデータの積和を与える。 |
MEANX MEANY |
数値関数 | MEANX MEANY |
Xデータの平均値を与える。 Yデータの平均値を与える。 |
SDX SDY SDXN SDYN |
数値関数 | SDX SDY SDXN SDYN |
Xデータの標本標準偏差を与える。SDX=SQR(MEANX2-MEANX^2) Yデータの標本標準偏差を与える。SDY=SQR(MEANY2-MEANY^2) Xデータの母標準偏差を与える。SDXN=SQR(CNT/(CNT-1))*SDX Yデータの母標準偏差を与える。SDYN=SQR(CNT/(CNT-1))*SDY |
LRA LRB |
数値関数 | LRA LRB |
一次回帰定数項を求める。 一次回帰係数を求める。 |
COR | 数値関数 | COR | 統計処理したデータをもとに、相関係数(γ)を求める。 |
EOX EOY |
数値関数 | EOX 引数 (数式) EOY 引数 (数式) |
統計処理したデータをもとに、Yに対するXの推定値を求める。 統計処理したデータをもとに、Xに対するYの推定値を求める。 |
&H | 16進接頭語 | &H16進文字列 | "&H"に続く16進文字列を16進数(符号付き2byte整数)に変換。&HFF=255 |
DMS$( | 文字関数 | DMS$(数式) | 数式として与えられる10進数を60進表記の文字列に変換する。 |数式|<10^5で、度分秒表示。 |
LEN( | 文字関数 | LEN(文字式) | 文字式に格納されている文字列の長さを返す。 |
MID$( | 文字関数 | MID$(文字式, 位置 [, 文字数] ) ここで、位置、文字数は数式 |
文字式の文字列の指定された位置から開始する文字列を返す。文字数が指定された場合は、開始位置から指定文字数の文字列を返すが、文字数が省略された場合、指定位置から最後までの文字列を返す。 |
CHR$( | 文字関数 | CHR$(数式) | 数式のキャラクターコードの文字を返す。0<=数式<256 |
LEFT$( | 文字関数 | LEFT$(文字式, 文字数) | 文字式中の文字列の左から、指定された文字数分の文字列を返す。 |
RIGHT$( | 文字関数 | RIGHT$(文字式, 文字数) | 文字式中の文字列の右から、指定された文字数分の文字列を返す。 |
STR$( | 文字関数 | STR$(数式) | 数式の値を文字列に変換して返す。 |
VAL( | 文字関数 | VAL(文字式) | 数値を表現した文字式を数値に変換して返す。 |
HEX$( | 文字関数 | HEX$(数式) | 数式の値を16進4桁の文字列に変換して返す。-32769<数式<65536 |
ASC( | 文字関数 | ASC(文字式) | 文字式の先頭の1文字のキャラクターコードを返す。 |
VALF( | 文字関数 | VALF(文字式) | 文字式で表記された数式の評価値を返す。 |
EOF | その他の関数 | EOF(ファイル番号) | ファイルの読取り終了を示す。 |
ERL | その他の関数 | ERL | エラーの発生した行の行番号を返す。 |
ERR | その他の関数 | ERR | エラー発生後、その内容に対応したエラーコードを返す。 |
PEEK | その他の関数 | PEEK(アドレス) | 指定したアドレスの内容を返す。 |
DSKF | その他の関数 | DSKF | フロッピーディスクの残りのクラスタ数を返す。1クラスタは1Kバイト。 |
TAB | その他の関数 | TAB(数式) | 数式で指定された水平位置まで表示、または、プリンタの印字位置を移動させる。 |
INPUT$ | その他の関数 | INPUT$(数式 [ , ファイル番号] ) | キーボードまたはオープンされたファイル番号のファイルから、数式で指定された文字数分の文字列を読み込んで返す。 |
INKEY$ | その他の関数 | INKEY$ | 本関数INKEY$実行時に押されているキーを一文字返す。未押下時には、INPUTのように実行停止して入力待ちとはならず、ヌル""を返す。 返り値については,FX-870P/VX-4 内部情報の INKEY(191DH)によるキーコード表参照。 |
論理演算子等が用意されている。CALモードでも使用可能。
演算子 | 演算種 | 書式 | 機能 | 使用例 |
---|---|---|---|---|
NOT | 論理 | NOT A | Aのビット反転を返す。引数の型は,符号付き16ビット整数(-32768~32767;&H8000~&H7FFF)である。 |
|
AND | 論理 | A AND B | AとBの論理積(AND)を返す。引数の型は,符号付き16ビット整数(-32768~32767;&H8000~&H7FFF)である。 |
|
OR | 論理 | A OR B | AとBの論理和(OR)を返す。引数の型は,符号付き16ビット整数(-32768~32767;&H8000~&H7FFF)である。 |
|
XOR | 論理 | A XOR B | AとBの排他的論理和(XOR)を返す。引数の型は,符号付き16ビット整数(-32768~32767;&H8000~&H7FFF)である。 |
|
¥ | 数値 | A ¥ B | A, Bをそれぞれ整数化してから割った結果の小数部を切り捨てた値を返す。 |
|
MOD | 数値 | A MOD B | A,Bをそれぞれ整数化してから割ったときの剰余。 |
|
BASICおよびCALモードにおける演算の優先順位は以下の通りである。
優先順位 | 演算種 | 記号 |
---|---|---|
1 | カッコ | ( ) |
2 | 関数 | SIN, COSなど |
3 | ベキ乗 | ^ |
4 | 符号 | + - |
5 | 乗除算 | * / |
6 | 加減算 | + - |
7 | 比較演算子 | = <> >< > < =< <= => >= |
8 | 論理演算子 | NOT AND OR XOR |
① | 関数以外は,優先順位が同じ場合,式の左から右に計算される。通常の数学表記と異なり,ベキ乗(^)にも適用されている。例えば,3^3^2=(3^3)^2=729。 |
② | 複合関数の場合,式の右から左に計算される。例えば,SIN COS 60=SIN(COS(60))。 |
③ | 比較演算子は,BASICのマニュアルコマンドでは使えない。 |
③ | 論理演算子間の優先順位は,①NOT,②AND,③ORおよびXORである。 |
エラーコード | エラーメッセージ | エラー内容 | 対処方法 |
---|---|---|---|
OM error |
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SN error | コマンドまたは文の書式に誤りがある。 |
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ST error | 文字長が255文字を超えた。 | 文字の長さを255文字以内にする。 | |
TC error | 式が複雑すぎる。 | 式を分けて記述する。 | |
BV error |
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NR error |
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RW error | I/Oデバイスの動作でエラーになった。 | I/Oデバイスを確認する。 | |
BF error | ファイル名指定に誤りがある。 | ファイル名の確認をする。 | |
BN error | ファイル番号指定に誤りがある。 | ファイル番号の指定を確認する。 | |
NF error | 指定されたファイル名が見つからない。 |
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LB error | MD-110Sの電源がない。 |
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FL error |
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OV error | 計算結果や入力された数値が、許される範囲を超えた。 | 計算の対象になる数値を検討する。 | |
MA error |
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計算式、数値を検討する。 | |
DD error | 同一配列を二重定義しようとした。 |
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BS error | 添字またはパラメーターが規定の範囲を超えた。 |
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FC error |
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UL error |
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TM error |
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式の右辺、左辺の型を確認する。 | |
RE error | エラー処理ルーチンに制御を移さなかったのにRESUME文がある。 | RESUME文を使う位置を検討する。 | |
PR error |
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DA error | 読むべきデータがないのにREAD文が実行された。 |
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FO error |
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NX error | FOR文に対するNEXT文がない。 | NEXT文とFOR文の組み合わせを確認する | |
GS error |
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FM error | フロッピーディスクのフォーマットが行われていない。 または、フォーマットが壊れている。 |
新しいフロッピーディスクは必ずフォーマットを行う。 | |
OP error | OPENされていないファイルを参照しようとした。 または、二重にOPENしようとした。 |
ファイルは必ずOPEN文を実行してから行う。 OPENしてあるファイルを再びOPENするには、一度CLOSEする。 |
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AM error | インプットオープンに対してアウトプット系のコマンドを使おうとした。 または、その逆。 |
インプット系のコマンドとアウトプット系のコマンドは、正しい使い方をする。 | |
FR error | RS-232Cポートがフレーミングエラーを検出した。 | RS-232Cの接続、データ転送方法を確認。 | |
PO error |
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DF error |
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上位4ビット | |||||||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | A | B | C | D | E | F | ||
下 位 4 ビ ッ ト | 0 | (NULL) | SPC | 0 | @ | P | ‘ | p | Å | 0 | SPC | ー | タ | ミ | ≥ | × | |
1 | (DEL) | ! | 1 | A | Q | a | q | ∫ | 1 | 。 | ア | チ | ム | ≤ | 円 | ||
2 | (L.TOP) | (INS) | ” | 2 | B | R | b | r | √ | 2 | 「 | イ | ツ | メ | ≠ | 年 | |
3 | # | 3 | C | S | c | s | ´ | 3 | 」 | ウ | テ | モ | ↑ | 月 | |||
4 | $ | 4 | D | T | d | t | ∑ | 4 | 、 | エ | ト | ヤ | ← | 日 | |||
5 | (L.CAN) | % | 5 | E | U | e | u | Ω | 5 | ・ | オ | ナ | ユ | ↓ | 千 | ||
6 | (L.END) | & | 6 | F | V | f | v | ■ | 6 | ヲ | カ | ニ | ヨ | → | 万 | ||
7 | (BEL) | ’ | 7 | G | W | g | w | ■ | 7 | ァ | キ | ヌ | ラ | π | £ | ||
8 | (BS) | ( | 8 | H | X | h | x | α | 8 | ィ | ク | ネ | リ | ♠ | ¢ | ||
9 | (TAB) | ) | 9 | I | Y | i | y | β | 9 | ゥ | ケ | ノ | ル | ♥ | ± | ||
A | * | : | J | Z | j | z | γ | + | ェ | コ | ハ | レ | ♦ | ∓ | |||
B | (HOME) | + | ; | K | [ | k | { | ε | - | ォ | サ | ヒ | ロ | ♣ | 0 | ||
C | (CLS) | CURSOR (→) | , | < | L | ¥ | l | ¦ | θ | n | ャ | シ | フ | ワ | □ | (USR1) | |
D | (CR) | CURSOR (←) | - | = | M | ] | m | } | μ | x | ュ | ス | ヘ | ン | ○ | (USR2) | |
E | CURSOR (↑) | . | > | N | ^ | n | ∼ | σ | -1 | ョ | セ | ホ | ゙ | △ | (USR3) | ||
F | CURSOR (↓) | / | ? | O | _ | o | φ | ÷ | ッ | ソ | マ | ゚ | \ | (USR4) | |||
参考文献